地下連続壁工法

地下連続壁工法

地下連続壁工法

地下連続壁工法とは、地下を壁状に掘削し、その箇所に鉄筋コンクリートの性壁を構築し、

山留め壁や止水壁、剛体基礎等に利用するものです。

近年、用途の拡大および特殊工法の進歩により、いろいろな現場条件にも対応可能なものとなり、広く利用されています。

これらの工法は今後の大深度地下開発に欠かせない技術であり、
リニア新幹線の施工においても重要な役割が期待されています。

概要

RC 連続壁の掘削手法を用いながら、
鉄筋の代わりにH鋼を芯材とし、そ
してコンクリートの代わりに掘削土
とセメントを混合した泥土モルタル
を用いて築造し連壁としての機能を
持たせる大深度地下工事対応山留め
工法です。この工法は、環境・品質・
施工性・安全性・経済性に優れた時
代のニーズにあった工法です。

特長

■ 優れた経済性
  掘削残土処理費が大幅に削減できます。
  基本エレメントを 1 ガット堀りにすることによりで、安定液プラントの縮小・
     組立解体の簡素化・省略化が計れ、浚え掘削が不要(掘削能率)になります。
  等厚壁のため、芯材ピッチに制約がなく、経済的な設計が可能です。
■ 高い品質性能
  ソイルセメント製造を場内で行うため、セメントロスが少なくなります。又、
     均一なモルタルが製造されます。
  RC 連続壁の精度管理技術で掘削するため、高い垂直精度が確保できます。
  壁のジョイント部は、ソイルセメントをカッティングするため、高い止水性
     が確保できます。
■ 優れた特性
  各種 RC 連続壁掘削機の使用により、あらゆる地盤に対応できます。
  土質状況(先端不透水層)の確認が容易にできます。

概要

水平多軸回転カッターを用いて土と
セメント系懸濁液を原位置で撹拌
し、等壁厚のソイルセメント壁体で
土留め壁、鋼製連壁、遮水壁等を造
成する工法です。

特長

■ 大深度施工が可能
  低空頭の機械であるため、転倒に対する安定性が高く、狭隘地においても、
  大深度、大壁厚のソイルセメント壁の造成が可能です。
■ 工期短縮・コスト縮減
  水平多軸回転カッターの性能をそのまま生かした高い掘削能力を持ち、硬質
  地盤でも補助工法なしで施工可能で工期短縮・コスト縮減が可能。
■ 高い撹伴性能
  力ッターの配列が多く、掘削土が細かく撹持されると同時に吐出する工アー
  による撹鮮の相乗効果があり、 非常に優れた撹伴性能があります。
■ 高い掘削精度
  カッターユニット部に内蔵した傾斜計により、運転席で掘削精度をリアルタ
  イムで監視しながら修正掘削ができます。 また、モニター上でカッターの回
  転数、姿勢制御フラップにより方向制御・修正掘削ができます。
■ 少ない騒音・振動
  カッターの駆動部がすべて掘削溝内に入るため、騒音・振動を低減できます。
  任意設定で最適な芯材間隔等壁厚のソイルセメント壁が造成されるので,芯材配置を任意に設定できます。

概要

地盤に挿入したチェーンソー型の
カッターをベースマシンと接続して
横方向に移動させて溝の掘削と固化
液の注入、原位置土との混合撹拌を
行ない地中に連続した壁を造成する
工法です。 H鋼などの芯材を挿入し、
地下掘削時の土留め止水壁として適
用します。

特長

■ 高い安定性
  低空頭の機械であるため、転倒に対する安定性が高く、空頭制限で施工が可
  能です。
■ 高い掘削能力
  掘削能力が高く、従来工法では先行掘削などを必要とする硬質地盤でも掘削
  が可能です。
■ 高い施工精度
  専用の施工管理システムで鉛直性をリアルタイムで確認が可能です。
■ 深さ方向に均一な壁品質
  異なる全ての土を攪拌混合し、バラツキの少ない品質を実現します。
■ 横方向の連続性
  継ぎ目がなく、任意な間隔で芯材の設置が可能な優れた止水壁。鋼製、RC
  板などのパネル構造物並びにシートなどの特殊芯材の挿入も可能。

概要

多軸混練オーガー機で原地盤を削孔
し、その先端よりセメントスラリー
を吐出して 1 エレメントの削孔混練
を行いソイルセメント壁体を造るも
のです。
連続一体のソイルセメント連続壁と
して、エレメント端の削孔混練軸を
次エレメントに完全ラップさせて造
成していきます。

特長

■ 高遮水性が得られる
  混練翼と移動翼を交互に配置させた独特のミキシングメカニズムにより、削
  孔混練が均一なSMW壁が造成できます。
  しかもラップ方式により各エレメントがラップされるため、従来工法に比べ
  て遮水性に優れています。
■ 周辺地盤に対する影響が少なく、地盤沈下が無い
  原位置土とセメントスラリーを混合・攪拌してソイルセメント壁を造成する
  ため、孔壁の緩みや崩壊が極めて少なく、地盤沈下など周辺地域に対する影
  響が少なくなっています。
■ 工期の短縮が図れる
  原位置土混練方式であり一工程で造成可能なため、他工法に比べて工期は短
  く、経済性に優れています。
■ 多目的利用が可能
  山留め壁としてだけでなく、地下ダム、各種ダムなどの止水壁、環境汚染対
  策遮断壁、崩壊防止養生壁、地盤改良、基礎杭などの工種があり、多目的に
  利用できます。
■ 大深度施工が可能
  標準削孔径は通常φ550 ~ 650mmですが、近年の大深度施工に対応し、
  削孔径がφ850 ~ 900mmのものでは大きな断面性能の芯材が挿入でき、
  より大深度に適した設計が可能となっています。壁の深さは最長 67.5mの
  実績があります。
■ 空頭制限下での施工が可能
  機械高さが施工面より 5 ~ 8.0mの低空頭機も各種用意されており、狭い場
  所や高さ制限のある場所でも施工可能です。